新築実例
加木屋の家
愛知県東海市の新旧おりまざった住宅地に建つ木の住まいです。
敷地は旗竿状で竿部分の幅員は軽自動車から出入りができるぐらいの狭さ。普通車だとお隣さんの敷地を利用させてもらわないと厳しいぐらいの幅しかありません。なので竿部分は縦列で2台分の駐車スペースと割り切り、そこから奥のスペースを豊かに育てようとあえて竿部分の幅員を延長してアプローチが計画されています。
建物は方形屋根の載った4間角の総2階に1坪分の下屋が付属されているシンプルな佇まい。敷地の境界に対して少しだけ角度を振ることで土地の余白に奥行を持たせています。
平面的な構成は四隅の4帖半が基準グリッドとなっているので一見窮屈そうですが、それぞれの空間のつながりや視線の距離にメリハリをつけたり、外部への抜けとなる開口部を効果的に配置することによって面積以上の広がりを感じさせる空間となっています。
4帖半という日本人にとって馴染み深い、それでいて近年は「狭い」と思われがちな空間の親しみやすさ、落ち着きを改めて再認識することができる空間構成ができました。
外部に配されたアプローチと庭はこれから時間をかけて住まい手、庭師さんとともに手を入れ続けていこうと思います。家族の成長とともに育っていく家+庭がどうなるか楽しみです。
「加木屋の家」 2016年竣工
所在地:愛知県東海市
建築面積:62.17㎡
延床面積:107.72㎡
Ua値:0.39W/m2K
Q値:1.50W/m2K
C値:未測定
η値:ηAC値 1.0、ηAH値 2.3主な仕様
外部
外壁:カルクフィール、桧本実板t-15 プラネットカラー塗装
屋根:ガルバリウム鋼板平葺き
内部
床:杉本実板t-30(1階)、杉本実板t-15(2階)
壁:クイック&イージー塗り
天井:Jパネルt-36アラワシ
サッシ:SAMOS X(LIXIL)+LowEペア(開口部にはハニカムサーモスクリーン設置)断熱
屋根:フェノバボードt-60
外壁:GW10Kg t-100充填+ニスクボードt-45外張り
基礎:フェノバボードt-60基礎内断熱設計・監理:神谷建築スタジオ
施工:株式会社友八工務店
木材:野地木材工業
家具:oguma
作庭:小笠原庭園